仁木木地製作所

匠工芸の社長が独立する前からのお付き合い。
図面を渡すと、ほぼ思い通りのものが。
刃の当て方ひとつですべてが決まる。
仁木さんは、「ポルポ」や「ユミ」などの椅子をはじめテーブル、チェストの脚をつくってくれています。木地の道40年の代表、高橋克徳さんは旭川の数多くの家具メーカーの製品や、民芸品やさまざまな木のクラフト製品を手掛けてきた大ベテラン。「つくるのが好きだし、木が好きなんだね」と話す高橋さん、この日は民芸品用に小指の先ほどの「どんぐり」を削っていました。構えて刃をわずかに当てるだけ(に見える)で、あっという間にきれいな木のどんぐりができていきます。

代表の高橋克徳さん
善し悪しは、プライドで判断。
「どこのメーカーのものでも、「うちの仕上がりはここまでやる」というのがあるから、自分のプライドが許したものしか出さないよ。特に匠さんは白木のものが多くて、ごまかせないね(笑)。きれいでサイズが正確じゃなきゃダメだからね」と高橋さん。今も失敗することなんか、あるんでしょうか。「あるねえ。木は硬さも重さもみんな違うでしょ。見て、触って、ノミ入れたら全部わかる。ヒビやワレも音が変わるからね。あとはこっちが加減するしかない」。そうして仕上げた部材が、製品の完成度を高めてくれているのですね。

旋盤で回る材料に刃を当てると、勢いよく木屑が飛ぶ。まさに手加減ひとつ。

冬は、大きな薪ストーブで端材を燃やして暖をとります。

高橋さんの“仕事場”。自分でつくった面白い形の道具も多い。
会社概要・取材データ
会社名 | 仁木木地製作所 |
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住所 | 北海道旭川市豊岡3条5丁目4-5 |
TEL | 0166-32-2144 |
取材日 | 2012年4月17日 |